二日酔いと貧血と共に

キッチンドランカー東京OL(常に貧血)

雪のない冬とか冬じゃないからね

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甘ったるい。私に入ってきた甘ったるい液体。甘いものが特別好きな訳ではないけれど、頼んでしまうホワイトモカ。口に含むとこれこれって身体が言うようになった。私にとって寒い季節は大きな動きのある季節で、誕生日も冬だしいやいやそこは関係ないのかな、でも紐付けてしまいたくなるのです。そんなこんな数年前のこの時期、私は横浜でホワイトモカを飲んでいたのです。隣にいたのは恋人ではなく何度か懇ろになった男で、そろそろこいつが邪魔くさくて邪魔くさくてどうにかならないかなってそんな事を冷たい風に吹かれて舞う落ち葉を眺めながら考えていたのです。人との関係を断ち切るのって本当にめんどくさくて。いくらいらないと言ってもしつこく付き纏うものだから、事故とかで死んでくれないかなって、そんな事を考えていた。好意のない人からの好意はただただ苦痛で、身分をわきまえろと。そんなお前は何様だよって思うじゃん?俺様だったんだわ。私に従えないなら寄るな、従えるなら私が必要な時だけ隣にいても良いよ。自己主張はしないでね。最初はそれで良いって言うじゃない。でもだめなんだよね。だいたいそう。自分を認めて欲しくなる。もっと必要とされたくなる。だから自己主張する。逆効果なのにね。言う事を聞かないおもちゃはいらないからさ、ゴミの日に捨てるんだけど、捨てても捨てても戻ってくるでしょう。他人の感情って自分で想像するよりも遥かに深くて執念深くて、想定外の事が起きるものなの。嫌な思いなんてしたくないけれど、痛い目にあって身につくことって沢山あるから全てがマイナスってこともない。そうやってまたひとつ、私は勉強したの、冬に。