二日酔いと貧血と共に

キッチンドランカー東京OL(常に貧血)

死場所探してて三千里

死にたいって思った時に己が背負っている責任を放り出せない、なんとも世知辛い世の中でござりんす。あ、死のう。いいや今死んじゃお。がどんどん増えていって、いつでも死ねるのだけれど、わたし大人だからさ、残される子どものことを考えると行動に移せないんだよね。それでもこの気持ちを落ち着かせたくて、正確には煽りたいのかなんなのかわからないけれど闇雲に歩いて歩いて歩いて。こんな日に限って東京は静かで、わたしの足音以外なに聞こえなくて。広い道路にわたし1人。ここは本当に人口1400万人もいる東京?ほんとに東京?だって、だってね、いつもは車だってうるさいし、酔っ払いもうるさいの。騒音を求めて飛び出したここは、静寂しかなく、わたしはぬるい空気を掻き分けながら、ひたすら進む。その先に目的なんてないのだけれど、立ち止まるよりも時がはやく動くような気がしてたまらないの。はやく過ぎて、そうしたらわたしも、もうちょっと深く息が吸えるようになると思うんだ。800メートルほど歩き、前髪がおでこに張り付くくらいには汗をかき、なんだか途端にバカらしくなってふふって声が漏れたのだけれど、同じように目からは涙が二つぶ溢れ、もう帰ろうと振り返りまた進むのであった。