二日酔いと貧血と共に

キッチンドランカー東京OL(常に貧血)

赤ワインを口に含んだ私の唇はドス黒く人でも食い散らかしたかのように。

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どーでもいいのだ。私の唇の先は尖っている。それがね、コンプレックスだったの。中学か高校の頃、あっちゃんが言った。「Rの唇すき。キスしたくなる」

そんな冗談の一言で、少しだけ自分の事が好きになれたから、言葉って魔法だ。逆もあるって考えたら怖いね。周りの人に恵まれた環境にいたから、みんな優しくしてくれたから、嫌な言葉を他者から浴びせられることはあまりなかった。

けどね、誰かに少しでも意地悪された時の事って覚えているもんだよね。自分も、そう人に対して思わせている過去があったのかもしれない。いつかの何気ない一言が相手を傷付けていたかもしれないって考えると怖くなる。


上京して最初の会社で、あなたは可愛い担当って言われて、なんとも言えない気持ちになった日の事を思い出す。

〇〇ちゃんは契約担当、〇〇ちゃんは請求関連担当、Rちゃんは可愛い担当!って。

お客様からの問い合わせ関連には相手が少しでも不快感を与えないように気を配って接していたつもりだ。Rさんに相談すると解決したよ!ありがとうなんて言われていい気になっていたのかな。そんな日々の中、私の上司に対して私への評価の言葉がいくつか届くようになっていた。そんな時の、上司の一言だった。

AKBみたいにさ、Rちゃんが踊ったらオプション付けてくれるよ!ちょっと可愛らしくお願いしたらお客様満足度上がるよ!

あー、同じ土俵じゃないんだ。って思った。そんな事思わせている自分が恥ずかしくて、えへへって笑いながら埋まりたくなった。私が仕事を必死でしても、この人の目にはヘラヘラ笑って女として客の評価を得ている小娘くらいに映っているんだろうな〜。って。

追い討ちをかけたのは、客に仕事のことでオフィスに呼ばれて、食事しようだとか可愛いだとか、言われたこと。

悔しくて余計に笑顔になった。そっか〜私に相談しているのは頼り甲斐があるわけじゃなくて、上手いこと言えば付いてきそうな軽い小娘に見られていたんだ。って。悔しくて悲しくて、廊下を歩きながら涙が目頭に溜まっていった。

会社の前で、一杯どお?って待ち伏せする客のおやじ。そうか。。やはり私はこんなおやじについて行きそうなくらいかるーく見られていたんだ。死にて〜って思いながら乗った南北線

今ではそんな思い出も笑い話に出来るくらい図太くなったけど、お酒飲むと思い出すよ当時の気持ち。たまに、ね。


え?なんの話や。