舌に広がる赤紫の味。雨の音。私はいまダブルベットに横になり、右側にあるサイドテーブルに赤ワインを置いた。遮光カーテンは優秀で役割を果たしてくれるものだから、少し、開けた。歯を磨いた後に流し込む赤ワインが、目を閉じてもなお微かに感じる外の光が、横になることで生まれる怠惰が。全てが愛おしく感じるのは、間違いなくアルコールのせいなのです。ここで音楽でもかけてしまえばそれはそれで良いのだけれど、運良く雨音が聞こえるの。日常と切り離したこの音が好き。機械的ではなく自然的でとても好き。
右手のiPhoneがぐらつくので、深い深い眠りにつく
